2012.10

内藤廣:18800 pieces 2012.6.13

京都芸術大学は、「平和を希求する芸術活動」を理念のひとつに掲げていることから、「祈りの場」を出現させることにより、学生や訪れる人たちが芸術の役割について再考する機会になることをめざし、建築家の内藤廣氏に今回の企画展のための設計を依頼しました。東日本大震災発生後から、内藤氏は被災地に何度も足を運び、自然の脅威における建築の役割を考え続け、震災で亡くなられた方の数の点をペンでうちはじめました。その数が圧倒的な面となり一枚の紙に現れたとき、点は18,800個、日付は2012年6月13日でした。これが本展のタイトルとなります。展示は、床に5.4×5.4メートルの土台を設置し、かみ添による手摺りの唐紙を表具師が丁寧に一枚ずつ現場で敷き詰め、18,800個のガラスピースもまた職人と学生たちが現場でひとつずつ置くという、かなり根気を要する作業となりました。  

 

自然光できらきらと輝く銀が塗られたガラスピースがまるで夕日にひかるさざ波のように、あるいは大いなる自然のなかの尊くも儚い人間の命にも見え、心を打つ場が2ヶ月半、エントランスラウンジに現れました。    

会期:2012年10月2日(火) ~ 2013年1月14日(月)  

会場:エントランスラウンジ

  (京都芸術大学 人間館1F)  

主催:京都芸術大学  

協力:株式会社 内藤廣建築設計事務所  

設計:株式会社 内藤廣建築設計事務所

  (担当:内藤廣、蛭田和則)  

ガラスピース制作:富山ガラス工房(担当:名田谷隆平)

表具:株式会社 宇佐美松鶴堂

  (担当:宇佐美直秀、田中保、堀井邦人)  

唐紙制作:かみ添(担当:嘉戸浩)  

施工:株式会社 キクスイ(担当:池田貴彦)  

   株式会社 綾部ガラス(担当:永瀬憲一)    

   有限会社 サンアイガラス(担当:池根裕之)  

施工協力:株式会社 鹿島建設(担当:豊田郁美)  

コーディネート協力:株式会社 アート・コンサルティング・ファーム(担当:加藤淳、岡本夏佳)  

ポスター、ポストカード  デザイン:コズフィッシュ

                (担当:祖父江慎)

企画:徳田佳世(WATER AND ART)     

関連イベント  対談「3.11以降の建築」  

内藤廣(建築家、東京大学名誉教授)×岸和郎(建築家、京都大学教授)  

2012年10月6日(土)13:00-14:30  京都芸術大学千秋堂  

写真:森川昇