2013.10

西沢立衛 + nendo:森の屋根ときのこ

秘密基地をテーマとした空間を建築家・西沢立衛氏とデザイナーの佐藤オオキ氏(nendo代表)に依頼し、通常のエントランスに加え、大学敷地内の瓜生山に会場を設け、期間限定で建築とデザインの融合による作品を展示しました。西沢氏は斜面を覆う綿密に計算された曲面の屋根を設計し、施工は京都の数寄屋大工・山本興業が担当しました。佐藤氏は西沢氏の建築から野原を想起し、その野原にある屋根の陰にひっそりと成長するきのこをイメージしたベンチをデザインしました。  

 

通常、数寄屋建築は、水平垂直で対称のとれた建築様式であるところ、西沢氏の描く屋根は立体的に丸みのある非対称なものでした。大工たちは、現場で木材を正確な角度で切り出し、かんなでカーブをつけ、金具屋は特殊な金具をひとつひとつ手作りし、また直径が2種類に異なる屋根を支える柱は現場の状態と図面を照らし合わせながら設置されました。およそ2ヶ月かけて屋根は作られました。機械と鉄骨の鈍い音が響く昨今の現代建築に対し、瓜生山から聞こえるかんなや金槌の音からは、高度な構造計算が木と金具により具現化される未来の建築の姿を感じることができました。  

展覧会:2013年10月4日(金) ~ 2014年1月13日(月・祝)

会場:京都芸術大学1Fエントランスラウンジ、瓜生山

主催:京都芸術大学

建築・監理:西沢立衛建築設計事務所

構造:アラップ

家具:デザインオフィス nendo

施工:山本興業株式会社(鳥居厚志/現・アトリエ九間)

家具製作:落合製作所,カドワキコーティング

建築面積:57.72㎡

延べ床面積:57.72㎡

主体構造:木造

屋根:ひのき t 12+12mm

梁:ひのき 30mm角

柱:ひのき 50mm角

エントランスラウンジ会場構成:デザインオフィス nendo

​企画:徳田佳世 (WATER AND ART)

写真:DAICI ANO