2013.4
佐藤卓 展「ご自由に上がってお使いください。」
「コミュニケーションの場」をテーマとし、グラフィックデザイナーの佐藤卓氏デザインにより60畳の畳の間がまるで公園のように広がる場所がエントランスラウンジに現れました。テーマと場所が京都であることから佐藤氏より“畳”を用いることが提案され、制作は主に表千家のお茶室の畳を手がける畳師、髙室節生氏、台座は数寄屋建築の施工を数多く行われている山本興業の山本隆章氏が担当してくださいました。
畳の縁には、最上ランクの手染めの紺麻が用いられ、本当の畳のすばらしさを知ってもらいたいという髙室氏の気持ちが込められた作品が完成しました。台座には山本興業が大切に保管していた木材が用いられました。期間中は多くの学生や訪れた人が畳の上で思い思いの時間を過ごし、京都の伝統技術を日常で、肌で感じることができる貴重な空間が現れました。
会期:2013年4月2日(火) ~ 8月29日(木)
会場:京都芸術大学人間館1Fエントランスラウンジ
主催:京都芸術大学
協力:株式会社 佐藤卓デザイン事務所
(佐藤卓、町田かおる)
畳製作:髙室畳工業所(髙室節生)
施工:山本興業株式会社
企画:徳田佳世(WATER AND ART)
関連イベント
公開ディスカッション「職人技・デザインの可能性」
佐藤卓(グラフィックデザイナー)×髙室節生(畳師)×中田英寿(TAKE ACTION FOUNDATION代表理事)
モデレーター:秋元雄史(練馬区立美術館館長)
2013年6月29日(土)13:00-14:30
京都芸術大学望天館1階
茶話会「ゆっくりお茶でも飲みながら」
京菓子司・末富が展覧会のために創作した特製「季節のお菓子」と一保堂茶舗のお茶を展覧会場にてディスカッション参加者に召し上がっていただきました。
写真:淺川敏