2014.10
Nishijin Sky:テレジータ・フェルナンデス+細尾
今展は、風景や自然現象を「見ること」で生まれる心象を彫刻やサイト・スペシフィック・アートを通して表現し、制作するアーティスト、テレジータ・フェルナンデス氏と、独自技術により作られる織物が世界中から注目を集める西陣・細尾12代目細尾真孝氏とのコラボレーションです。また、職人頭である金谷博氏が工房をとりまとめ、このプロジェクトを主導してくださいました。
細尾が開発した世界にひとつの織機を用いて、フェルナンデス氏が描いた風景画を金襴緞子として織り上げました。この織物は表からは背後の景色が透けて見え、裏面は金色に輝き透過性がない仕上がりとなっています。この織物を北川工作所が手作りした真鍮製フレームにおさめ、空中に吊り下げた高さ1.9メートル、幅6メートルのインスタレーションを鑑賞者たちが見る姿、会場の外にある木々の景色、それらすべてを取り込んで、人と環境が一体となりアート作品となりました。また、美術と工芸、アメリカと日本という多様性の中から生み出される作品が投げかける美への意識が、これからの世を生きる人々に「心の豊かさ(とは?)」という価値観を再考していただく契機となることを目指しました。
会期:2014年10月2日(木) ~ 2015年1月16日(金)
会場:京都芸術大学人間館1Fエントランスラウンジ
主催:京都芸術大学
協力:細尾、LEHMANN MAUPIN、WATER AND ART
織物制作:細尾 (担当:細尾真孝,金谷博)
フレーム制作:北川工作所 (担当:北川昌志, 北川晃)
制作協力:開化堂 (担当:八木隆裕)
会場施工:スーパーファクトリー (担当:佐野誠)
告知デザイン:cozfish (担当:祖父江慎)
写真:森川昇 (f64)
企画:德田佳世 (WATER AND ART)
写真:森川昇